図工や美術の授業では、
先生がその時の題材である手法の手順を説明し、
見本を見せたら、
「はい!はじめ!」といきなりスタートです。
モチーフやテーマは設定される事も多いですが、
「"自由に""思いついたこと"を・・・」と
突然無限大の想像の野原に放たれます。
すると、野原のなんでもない草花から、
小石の影からでも、
「コレっ!」と見つけるのが得意な子は、
すぐに手を動かしだします。
そんな子はもう脇目も振らず、まっしぐらに
出来上がりを目指してください。
が、一方苦手な子はキョロキョロ、ウロウロ。
そして、しょうがなく足元にあったモノを、
または、誰かの「コレっ!」をまねすることにします。
これが先日も書いた「なっちゃった」工作の
一つの原因です。
そんな時、
野原に放たれたら先ずする事、
それは、「自分の“大好きなモノ”を思い出す」です。
動物?いぬ?ねこ?とり?虫?
カワイイもの?ピンク?ハート?星?
ゲーム?アニメ?キャラクター?
できれば、思いつくだけ書き出します。
ぜひ、書き出しましょう。
材料の紙の片隅でも机の上でもいいです。 先生ならぜひメモ用紙を。
昨日観たテレビは?
最近はまっているアイドルは? 今度のサンタにお願いしたいモノは?
そして、書き出した中でも特にキラキラした
一つもしくは2~3つを目当てに
野原に探しに出ましょう。
“大好きなモノ”の中には
人物やシンボルやマーク、
よく使われている色、
よく出て来る場所、
合言葉、呪文
乗り物や建物、
特殊な道具
など
きっと絵や粘土など
工作にできる物(モチーフ)があるはずです。
その“大好きなモノ”をいつも身近に置いておけば、
「はい、スタート!」から
「こうしよう!」までの時間が
とても短くなることでしょう。
すると、当然「作る時間」が長くなります。
気に食わない所をやり直したり、
少し方向転換して観たり、
工作を良くするために時間を使う事ができます。
丁寧にしたり、
細かくしたり、
付け足したり、
そして、やり切りましょう!
「やり切る」とは、野原の中の目的地に
「たどり着く=ゴールする」という事。
やり切った工作は、見応えがあります。 頑張ったところや大好きな気持ちが
あふれています。
決して、キレイやカッコ良くなくても、 “大好きなモノ”を持っているパワーが
作品の完成度を支えてくれているからです。
時には、自分の“大好きなモノ”が
くだらなく、ちっぽけなものに思えて、
ポケットの奥に隠してしまう事があるかもしれません。
だけど信じてください。
“大好きなモノ”は一番の味方です。
それは、工作だけには限りません。
丸ごと出すのが怖いなら、
自分だけの暗号にして、
作品に反映してください。
いつか将来の自分が作品を見た時、
『一番の味方』を思い出して、
きっとまた勇気付けられるに違いありません。
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